廃棄物資源循環学会論文誌
Online ISSN : 1883-5899
Print ISSN : 1883-5856
ISSN-L : 1883-5856
論文
地域特性を考慮した収集運搬による費用・CO2 排出量推計のための修正グリッドシティモデルの開発
――愛知県を対象としたケーススタディ――
牧 誠也大西 悟 藤井 実後藤 尚弘五味 馨
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 30 巻 p. 153-165

詳細
抄録
広域処理計画の支援や発電・熱利用等のエネルギー回収の要望から,収集運搬を含む総合評価システムの構築が求められている。しかし,収集運搬評価に用いられてきた従来のグリッドシティモデルは,非線形性をもつため,広域化・エネルギー回収の検討に応えきれず,地域特性評価が困難であった。そのため,地域特性等を含めかつ広域適用可能で,簡易に計算可能な収集運搬モデルを構築する必要性がある。
 本研究では,従来モデルの修正モデルを開発した。そのケーススタディとして愛知県を対象地とし,運搬は最適化問題,収集は重回帰モデルを用いて,公開の統計情報によって収集運搬による費用および CO2 排出量を計算・評価可能な収集運搬モデルの構築を行った。
 その結果,いくつかの労働時間給区分で再現性の高い回帰モデルを構築し,線形の収集運搬モデルを開発でき,収集運搬による費用・CO2 排出量,地域特性を評価可能なモデルを開発できた。
著者関連情報
© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top