本稿は,ドイツの「PISAショック」以降の教育改革を概観し,ブランデンブルグ州にあるヴォルテール総合制学校での学習管理システム(LMS)の利用を中心に,ICTを活用した数学の授業の一端を紹介する.学習指導要領の改訂を受け,数学科の教員が分担して作成したLMSのデジタルコンテンツ,紙媒体のプリント等を活用した指導方法に更新し,それによる教育効果を得ている.その教育は,生徒の多様な学び方を尊重し,「自律性」を育む教育となっている.また,新型コロナウイルス感染拡大禍においても,中断することのない,継続的な学びに繋げている.本稿は,これらの方法を概観し,日本の数学教育への示唆を得ることを目的とする.