日本母性看護学会誌
Online ISSN : 2434-6187
Print ISSN : 1345-773X
研究報告
初めて親となる男性の父親役割適応を促進するパタニティポートフォリオの開発
森田 亜希子森 恵美坂上 明子
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2021 年 21 巻 2 号 p. 53-59

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抄録

目的:初めて親となる男性の父親役割適応を促進するための出生前看護介入プログラムのツールとして活用するパタニティポートフォリオを開発する。
研究方法:国内外の文献を検討し、パタニティポートフォリオの原案を作成した。その後、内容妥当性の確保のために看護職者及び育児経験のある父親に聞き取り調査を行った。その結果に基づき研究者間で内容を討議し最終版を作成した。
結果:パタニティポートフォリオは36ページからなる小冊子となった。これを使用することで親となる男性が達成される目標は、父親としての自己像形成、父親モデルの模索、役割期待の確認、仕事と家庭内役割の調整、妊娠・出産する妻に関する情報提供、わが子に関する情報提供、育児に関する情報提供、となった。夫婦で役割調整し記述できる欄やわが子のエコー写真を貼付できる欄も設けた。
考察:児の出生前から自分なりの父親像を具体的に描くことを目的にした先駆的な小冊子が開発されたと考える。

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© 2021 一般社団法人 日本母性看護学会
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