日本看護研究学会雑誌
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シャワー浴模擬動作による心拍数, 血圧の変化
-特に下腿, 頭部を洗う場合-
萩沢 さつえ河瀬 比佐子畑 裕子油木 幸代木津 由美子清島 千昌早崎 和也
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1989 年 12 巻 1 号 p. 1_57-1_62

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抄録
 シャワー浴の中でどの動作が心負荷を増すことになるかを明らかにするために健常者15名を対象に立位で下腿,頭部を洗う場合について模擬動作を行い,洗う体位及び手の運動による影響を心拍数,血圧の変化から検討した。
 立位で下腿を洗うために前屈立位をとると血圧は急激に上昇し,その体位のまま洗う手の運動が加わると主に心拍数が増加した。
 頭部を洗うために上肢を頭上に挙上すると血圧は変わらず心拍数のみ増加し,その体位のまま洗う動作をすると血圧,心拍数とも増加した。
 以上のことから,立位で下腿,頭部を洗う場合は洗うための体位を保持するだけですでに心負荷は増し,それに洗うという手の運動が加わり更に増幅されるものと思われ,シャワー浴の際,体位を十分考慮する必要があると思われる。
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© 1989 一般社団法人 日本看護研究学会
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