日本看護研究学会雑誌
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精神病に対する看護学生の意識構造 (1)
金山 正子津山 和子川本 利恵子内海 滉
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1991 年 14 巻 2 号 p. 2_53-2_60

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抄録

 本研究は,精神科講義前の看護学生の精神病に対する意識構造を明らかにすることを目的とした。本学の看護学生232名を対象に,精神科講義前に「精神病と聞いて」のテーマで自由記載法により調査した。この記載事項の内容を整理し,因子分析(バリマックス回転)を行った。因子の抽出は2とおり行い。3因子抽出の場合は同情因子,恐怖因子,印象因子と命名した。また,6因子抽出の場合は嫌悪因子,同情因子,現実的イメージ因子,看護の目覚め因子,社会的イメージ因子,学問的研究因子と命名した。6因子抽出の場合について,個人特性により群別に因子スコアを比較しT検定を行った。その結果,入学形態,科目成績,患者や病院への接触経験の有無,入学年度,CAS不安得点などで有意差が見られた。これらの個人特性は,看護学生の精神病に対する意識構造に関係していることが明らかになった。

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© 1991 一般社団法人 日本看護研究学会
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