2017 年 40 巻 2 号 p. 2_171-2_180
【目的】本研究の目的は,介護老人保健施設の看護職と介護職に対し,職種それぞれの職務満足の構成要素を明らかにしその信頼性と妥当性を検討することである。
【方法】職務満足度尺度などを用いて,質問紙調査を看護職384名(30.1%),介護職486名(38.1%)に実施した。職種ごとに,探索的因子分析で得られた各6因子を潜在変数として,確認的因子分析を行い,モデルの適合度を確認した。
【結果】探索的因子分析では,介護老人保健施設の看護職版職務満足度評価尺度(N-DS-HF)は6因子であり,モデル適合度はCFIは .837, RMSEAは .078であった。また,介護老人保健施設の介護職版職務満足度評価尺度(C-DS-HF)は6因子であり,CFIは .856, RMSEAは .071であった。
【結論】N-DS-HFおよびC-DS-HFともに,職務満足の指標としての信頼性が許容範囲であることが確認できた。