日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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総説
サルコイドーシス/肉芽腫性肺疾患の病理
田中 伴典
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2013 年 33 巻 1 号 p. 23-26

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抄録
肺にはさまざまな肉芽腫性疾患が存在する.サルコイドーシスをはじめ,抗酸菌・真菌などによる感染症,granulomatosis with polyangiitis(かつてのWegener's granulomatosis),膠原病や自己免疫応答に関与するもの,過敏性肺炎や,悪性腫瘍に合併するものまで多岐にわたり,その病理像もまた多彩である.サルコイドーシスをはじめとする肺の肉芽腫性病変の病理診断は,原因の多様性や,疾患ごとの組織像のオーバーラップ,非典型例も少なからず存在し,診断に困難を感じるものも少なくない.本稿では,病理学的な“肉芽腫”および“肉芽腫様所見”のバリエーションとそれらの認識の一致度について簡単に述べ,サルコイドーシスを中心に肉芽腫性肺疾患の病理像の多彩性を紹介する.
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© 2013 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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