肺サルコイドーシス(サ症)の臨床経過は多彩である.自覚症状の強い例,線維化への進行例に対しては,全身性ステロイドの適応となるが,その開始量,タイミングについては定まった見解はなく,臨床医の経験に基づき決定されている.ステロイドの開始量については,2018年診療の手引き改定では,少量での開始可能なことが記載された.肺サ症において,全身性ステロイド使用が必須である症例がいる事に異論はないが,いっぽう,慢性経過の場合,果たして,ステロイドを開始すべきか,判断に悩む症例のほうが多く,MTXなどの免疫抑制剤の適応についても同様である.本稿では,肺サ症に関する治療戦略について,筆者の考えを述べる.