2021 年 41 巻 1_2 号 p. 76-81
背景:肉芽腫性肺疾患の診断における経気管支鏡下クライオバイオプシー( transbronchial lung cryobiopsy: TBLC)の有用性は明らかでない. TBLCが診断に有用であった 3例を報告する.<症例 1> 27歳男性.胸部 CTで右上葉空洞性病変と肺門縦隔リンパ節腫脹を認めた.通常の気管支鏡検査で診断に至らず, TBLCで非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め,肺サルコイドーシスと診断した.<症例2>46歳女性.胸部 CTで縦隔リンパ節腫脹と肺内に多発粒状影を認めた. TBLCで非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め肺サルコイドーシスと診断した.<症例3>69歳女性.労作時呼吸困難があり,胸部 CTでびまん性の肺すりガラス様陰影と網状影を認めた.気管支鏡検査で診断に至らず,環境隔離による改善を認めたため過敏性肺炎を疑い経過観察とした.その後増悪し,再精査の TBLCで肉芽腫やリンパ球浸潤を認め慢性過敏性肺炎と診断した.結語:TBLCは採取組織が大きく挫滅も少ないため,肉芽腫性肺疾患の診断に有用である.