2021 年 41 巻 1_2 号 p. 82-85
症例は 57歳,女性.健診胸部 X線にて異常影を指摘され前医を受診.CTで右肺上葉浸潤影,粒状影,小結節影を認め,当初は肺炎を疑われたが,抗菌薬による治療に不応であった.肺癌などの鑑別目的にガイドシース併用気管支腔内超音波断層法( EBUS-GS)を用いた気管支鏡検査を行い,病変が withinに描出された上で検体を採取したが診断を得られず,当院紹介後 2回目の気管支鏡検査を行ったが同様の結果であった. FDG-PETでは,肺,縦隔肺門リンパ節,腹腔内リンパ節,肝,肩甲骨,脊椎,腸骨など,全身性に多発集積を認めた.経皮的腸骨生検を行った結果,壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫が検出され,サルコイドーシスに矛盾しない病理診断が得られた.骨病変は病的骨折・脊髄圧迫の危険は低いと判断され,他に治療を要する臓器病変がなかったことから,無治療にて経過観察となった.脊椎骨盤に病変が多発した稀なサルコイドーシスの 1例を経験した.