2025 年 45 巻 1_2 号 p. 28-32
サルコイドーシスは,原因不明の全身性炎症性疾患であり,多臓器に肉芽腫を形成する.本研究では,1細胞RNAシークエンス解析を用いて,サルコイドーシス患者の肉芽腫を構成する細胞種とその代謝特性を調査した.その結果,TREM2陽性マクロファージが肉芽腫形成において重要な役割を果たし,糖代謝酵素FBP1の発現が顕著に上昇していることが判明した.また,このマクロファージではペントースリン酸回路(PPP)が活性化されており,PPP阻害薬が肉芽腫形成を抑制することをin vitroおよびin vivoモデルで確認した.本研究は,FBP1陽性TREM2マクロファージとPPPがサルコイドーシスの病態形成における新規治療標的となる可能性を示唆し,代謝制御に基づく治療法開発への道筋を提供する.