抄録
シェーグレン症候群に伴う口腔乾燥症の治療薬のピロカルピン水和物の超長期投与に伴う安全性および効果の減弱の有無について検討した。対象は2007年10月~2009年3月までに本剤の投与を開始した症例中,投与開始2年後以降の評価が行えた62例である。投与開始2年後以降新たに多汗が3件発生したが,症状は軽度で継続投与は可能であった。また,投与開始2年以前に発生した副作用が投与開始2年後以降に悪化した症例は認められなかった。血液生化学検査値異常は71.0%に68件にみられたが,いずれも軽微な変化で全例継続投与可能で,継続投与に伴い悪化することはなかった。投与開始5年後まで評価が行えた27例では明らかな唾液分泌量の減少や自覚症状スコアの増加はみられなかった。