日本口腔内科学会雑誌
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症例報告
乾燥剤の誤食による広範囲な口腔粘膜化学損傷の1例
作山 葵神部 芳則早坂 純一月村 久恵井上 公介林 宏栄岡田 成生野口 忠秀森 良之
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2018 年 24 巻 1 号 p. 7-12

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抄録

乾燥剤の誤飲・誤嚥は,高齢者や小児で多く認められる。酸化カルシウムは,食品乾燥剤として多用されており,シリカゲルと比較して誤飲した場合に発熱とアルカリによる粘膜腐食作用により症状が重症化しやすい。今回,われわれは乾燥剤の誤食により広範囲な口腔粘膜化学損傷を生じた1例を経験した。患者は74歳,女性で酸化カルシウムを誤食し当院を受診した。広範囲に口腔粘膜の潰瘍と舌の腫脹,口腔乾燥を認めた。入院の上,口腔衛生管理と栄養管理を行い症状は改善し15日目に退院となった。乾燥剤の種類と摂取量に基づいた適切な処置を行うことが肝要である。

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© 2018 日本口腔内科学会
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