抄録
目的: 腰椎手術後に起こる遷延性疼痛は治療に難渋することが多い. 今回我々はかかる4症例に対し腰部交感神経節ブロック (腰交ブロック) を行ない治療効果を検討した. 方法: 腰椎椎間板ヘルニア術後2例, 脊柱管狭窄症術後2例を対象とした. 全例が術後1年以内に症状が再発し, 疼痛としびれ感を訴え外来を受診した. 硬膜外ブロックもしくは局麻薬による腰交ブロックを行ない有効であったためアルコールを用いた腰交ブロックを施行した. 結果: いずれも症状は寛解し, 良好な結果を得た. 結論: 腰椎手術後遷延性疼痛に対し腰交ブロックは試みられるべき治療法である.