日本ペインクリニック学会誌
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整形外科的手術の適応となったCRPS type I 8症例の検討
井上 隆弥柴田 政彦清水 唯男柴田 晶カール前田 倫阪上 学古瀬 洋一島田 幸造菅本 一臣真下 節
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2002 年 9 巻 4 号 p. 432-437

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抄録

Complex regional pain syndrome (以下CRPS) 罹患症例に手術を行うと病態がより悪化することがあり, その適応には慎重であるべきとされている. 過去7年間に当院麻酔科に入院したCRPS type I約100例のうち整形外科との検討により手術適応となった症例は8例あった. 手術内容は神経または腱の癒着剥離術, 腱延長術, 人工骨頭再置換術, 変形治癒矯正手術であった. 術後に腫脹や痛みなどCRPSの症状が一時的に再発した症例や関節可動域制限の改善が予想を下回った症例もあるが, 最終的に全症例において関節可動域制限の改善または日常生活動作の改善が得られた. 従来, CRPSの手術治療は避けられる傾向にあったが, 手術の適応を慎重に判断し, 周術期および術後の疼痛管理と術後早期よりの理学療法を十分に行うことにより機能の改善は可能であると考える.

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