1998 年 64 巻 10 号 p. 1461-1466
本研究では, 第1報2) において測定点群から陰関数再構成法を用いて生成された初期メッシュを改良する方法について, 幾何改良と位相改良という二つの方法を提案した.陰関数再構成法では, 空間を格子上に分割し, 格子点において測定点群からの距離を求め, その距離がゼロになる曲面 (メッシュ) をマーチングキューブ法によって抽出した.したがって, 測定点に対して誤差の少ないメッシュを生成するためには, この格子間隔を小さくとる必要があり, それには大きな計算量を必要とした.本研究では, まず大きめの格子間隔で初期メッシュを生成し, それを測定点に対して近づくように改良することによって, 誤差を小さくするアプローチを提案した.いくつかの例に適用することによって, 最初から格子間隔を小さくするよりも, 少ない面数のメッシュでよい近似が得られることが分かった.また, 改良においては, 三角形面の整形も行われ, 比較的正三角形に近いメッシュが得られることが示された.