1998 年 64 巻 10 号 p. 1507-1511
干渉画像を4枚用いるESPI位相シフト法において, 空気じょう乱など外乱による不規則なシフト誤差δ1, δ2, δ3を補正できる方法を提案した.本方法はシフト誤差が小さく, 一次近似可能であるとして, 数学的にδ2とδ3-δ1を求め, また, スペックル像の位相が理論的に一様分布することからδ3+δ1-δ2を求めることにより, 正確に初期位相を測定する方法である.実験では本方法により精度良く位相が求められることを確認できた.この方法は一般的なハードウェアで普通に取り込まれたスペックル画像に適用可能である.故に過去に取り込まれ保存されているスペックル画像にも応用できる方法である.