日本小児外科学会雑誌
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外科系コア・カリキュラムにおける小児外科の学習目標
田辺 政裕山崎 洋次森田 孝夫福島 統吉田 和彦
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2002 年 38 巻 4 号 p. 695-701

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抄録
【目的】すべての学生が共通に履修すべき必須の教育内容であるコア・カリキュラムの必要性が増しており, われわれは卒前の外科系コア・カリキュラムを作成するために, その調査・研究に取り組んできた.このコア・カリキュラムで取り上げられた項目から小児外科のコア・カリキュラム作成のための学習目標の選定を試み, 問題点を検討した.【方法】北米のAssociation for Surgical Educationが編集した卒前の外科学教育に関する学習目標からコア・カリキュラムの学習目標を選定するために, 二次にわたる全国調査を実施した.各目標を必要性などの観点からスコア化し, その平均スコアの度数分布を調べ, クラスター分析を行った.【結果】学習目標は知識, 技能とも2群のクラスターに分類された.スコアの高い学習目標の集まりをコア・カリキュラムの学習目標とした.197項目が知識に関する学習目標として選定され, 小児外科に関連のある学習目標は11項目(5.6%)であった.技能に関しては, 65項目が学習目標として選定され, 小児外科に関連のある学習目標は3項目(4.6%)であった.【結論】外科系コア・カリキュラムに含まれる小児外科に関連する疾患・症候は限定されており, 今後小児外科のカリキュラム作成にあたっては考慮すべき事項である.
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