日本小児外科学会雑誌
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腹腔鏡下盲腸固定術を施行したMobile Cecum Syndromeの1例
佐藤 正人小切 匡史
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2004 年 40 巻 1 号 p. 34-36

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抄録

Mobile cecum syndromeと考えられる1例に腹腔鏡下盲腸固定術を施行し,良好な結果が得られたので報告する.症例は14歳,女児.数年来の繰り返す右下腹部痛を主訴に来院した.術前に確定診断は得られなかったが精査目的で腹腔鏡検査を行った.盲腸から上行結腸が腹膜に十分に固定されておらず,容易に盲腸に捻れを生じた.腹腔鏡下に盲腸から上行結腸を腹膜に固定した.術後3年を経た現在,症状の再燃は認めていない.Mobile cecum syndromeは盲腸捻転症と異なり激烈な症状を呈することはないが,反復性腹痛の原因の一つとして考慮すべき疾患と考えられた.

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