抄録
症例は日齢 0 の男児.在胎37 週 2 日,2,090 g で出生.腹壁破裂と回腸末端に 3 か所の離断型閉鎖を認めた.幽門から閉鎖部位までが 35 cm と短腸で,腸管浮腫を認め,口径差による縫合不全や術後の吻合部狭窄を回避するため一期的吻合は行わず,回腸瘻を造設した.腹壁破裂に対しては,回腸瘻の作成部位とその管理に留意し,臍帯被覆による一期的閉鎖を施行した.術後は合併症なく経過良好であった.小腸閉鎖症を合併した腹壁破裂の治療は,病態により治療が困難になることが予想される.治療の選択肢は多岐にわたるが,合併症や術後管理を考慮した術式の選択が必要である.回腸瘻を造設し臍帯被覆による一期的閉鎖術は,選択術式の一つになると考えられた.