日本小児外科学会雑誌
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症例報告
心タンポナーデで発症した縦隔成熟奇形腫の小児例
佐藤 かおり山田 和歌渡邉 稔彦大野 通暢金子 幸裕阿知波 郁也松岡 健太郎渕本 康史金森 豊
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2014 年 50 巻 2 号 p. 235-240

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抄録
症例は14 歳女児.左肩痛と呼吸苦で近医を受診した.胸部レントゲン写真にて心陰影の拡大を認め心タンポナーデと診断された.胸部CT 検査などの精査にて縦隔奇形腫の心囊穿破と考えられ,発症後38 日目に当科にて腫瘍摘出術を行った.術中所見では穿破部位は明らかでなかったが心囊内容は腫瘍内容と同様であり,縦隔奇形腫の心囊穿破と診断した.腫瘍全摘の後に収縮性心外膜炎予防のため心囊膜を合併切除した.術後経過は良好で術後15 か月が経過したが腫瘍の再発などは認めていない.
縦隔の成熟奇形腫は2 歳以下では腫瘍圧迫による咳嗽や呼吸苦といった呼吸器症状を呈して発症することが多い.しかし,それ以降では無症状で偶然見つかる場合が半数以上といわれている.心タンポナーデで発症した報告は検索できる限りでは自験例を含めて22 例とまれであり,文献的考察を含めて報告する.
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