抄録
腎芽腫微小肺転移巣に対し,フック型ワイヤーを使用しCT ガイド下マーキングを行い摘出した症例を経験したので報告する.症例は3 歳の女児.右腎原発の腎芽腫で,両側肺および骨髄に転移していた.まず原発巣の右腎腫瘍摘出術を施行した.その後,化学療法および放射線治療を行い,骨髄転移は消失したが,肺転移巣が1 か所残存し,治療方針を決定するため摘出することとした.しかし,病巣は小さく,肉眼での確認が困難と考えられたため,CT ガイド下でマーキングをしたのち胸腔鏡下に摘出した.本症例では,肺転移巣は肉眼でも触診でも確認できず,CT ガイド下マーキングは有効であった.