抄録
Chronic idiopathic intestinal pseudo-obstruction(CIIP)症例の長期生存例は少なく,当科で20歳となったCIIP 症例の治療関連合併症と外科治療の有用性に関して検討した.症例は,胎児期に異常を指摘されず,低出生体重児のためNICU 管理となるも,特に消化器症状を認めなかった.生後2 か月時,絞扼性腸閉塞にて小腸切除・人工肛門造設術が施行され,人工肛門は閉鎖された.しかし,腸閉塞症状を繰り返し,症状増悪時の入退院を繰り返した.9 歳時に当科転院し,経鼻的イレウスチューブと空腸瘻とでは腸管減圧が十分でなく,14 歳時に70 cm の空腸を残して小腸切除,右半結腸切除,空腸横行結腸側々吻合,単孔式空腸瘻を造設した.術後腸管減圧が良好となった.本症例において腸管短縮手術が,腸管内ドレナージを有効とし,静脈栄養関連合併症の発生予防にも有用と考えられた.