抄録
症例は,9 歳女児.1 か月前より右鎖骨上部の膨隆に気づき,次第に増大してきたため近医受診.頸部超音波検査にて,腫瘤は35 mm 径の囊腫状で血流を認めた.精査加療目的で当院へ紹介. Dynamic CT にて血流を認めたが,動脈相では造影効果は乏しくvenous aneurysm(VA)が疑われた.その後,怒責時に疼痛を認めるようになったため,摘出術を施行.右外頸静脈に連続する50×35 mm の腫瘤を認め,VA と診断.右外頸静脈を一部合併切除し摘出した.内腔には血栓形成を認めた.術後1 年半経過するが再発は認めていない.VA は,特に小児においては稀な疾患であり,varix とも異なる.頭頸部に発生する症例は無症状であることが多いが,本症例のように疼痛を伴う場合は切除すべきであると考える.