日本小児外科学会雑誌
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原著
男児鼠径ヘルニアに対するLPEC法でのループ把持法の試み
田浦 康明大畠 雅之吉田 拓哉山根 裕介小坂 太一郎江口 晋稲村 幸雄徳永 隆幸永安 武
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2016 年 52 巻 2 号 p. 247-251

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抄録
【目的】男児鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下経皮的腹膜外ヘルニア閉鎖(LPEC)法において,ラパヘルクロージャーTM の複数回の運針による精管・精巣動静脈の損傷の危険性を低減させることを目的とした,結紮糸のループ把持法の有用性について検討した.
【方法】ループ把持法は,結紮糸の中央を折ってできるループそのものをラパヘルクロージャーTM で把持することにより,1 回の運針でヘルニア門に糸を二重に誘導する.2015 年5 月から2015年10 月まで,13 例の男児鼠径ヘルニアに対し,ループ把持法によるLPEC 法を施行した.
【結果】手術時間の中央値は31.5 分で,従来のLPEC 法に比較して手術時間の延長は認めなかった.術中に結紮糸切断を1 例認めたが,2 本目で閉鎖可能であった.創部感染やヘルニア再発などの術後合併症は認めていない.
【結論】ループ把持法は,ラパヘルクロージャーTM の複数回の運針による臓器損傷の危険性を低減できるうえ,手術時間の延長も回避できる,非常に有用な方法である.
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