日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集
2003年度 日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会
セッションID: G6-13
会議情報

G6:深成岩及び変成岩
隠岐島後の準片麻岩のSHRIMP年代
*堤 之恭横山 一己寺田 健太郎日高 洋
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
日本海に浮かぶ隠岐・島後の変成岩は,岩石の類似性により飛騨片麻岩の西方延長と考えられてきた.Sano et al. (2000) は飛騨帯の準片麻岩についてジルコンのSHRIMP年代測定を行い,様々な年代を示すジルコンを含んでいることを明らかにした.その中で最も若いジルコン年代は245±15 Maを示しており,これは堆積年代の上限であると考えることができる.一方,Suzuki and Adachi (1994) は飛騨の利賀地域と隠岐島後の準片麻岩についてジルコン及びモナザイトのCHIME年代測定を行い,それぞれ350 Ma以降に堆積し,250±10 Maに変成作用を受けたものと結論付けた.Sm-Nd全岩アイソクロン法においては,飛騨帯の和田川流域の泥質片麻岩では274±13 Ma(浅野ほか,1990)という年代が得られているのに対し,隠岐島後の泥質片麻岩からは1960±820 Ma(田中・星野,1987)という古い年代が得られており,様相を異にしている.今回,我々は隠岐島後の準片麻岩について予察的にジルコンのSHRIMP年代測定を行った.その結果,238U-206Pb*年代についてはCHIME年代と整合的と思われる結果が得られたが,1000 Ma未満の若い年代を示すデータは207Pb*-206Pb*年代とは一致しない,いわゆるディスコーダントなものであり,コンコーダントなデータは約1900-2300 Maに集中するという結果を得た.また,Sano et al. (2000)によって測定された飛騨・天生地域の片麻岩の結果と比較すると,年代分布の面で著しく異なっていた.これらの結果は,隠岐島後の片麻岩が飛騨の主要部分の片麻岩よりも著しく古い堆積年代をもつ岩石である可能性を示していると思われる.
著者関連情報
© 2003 日本鉱物科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top