日本小児外科学会雑誌
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症例報告
生体肝移植7年後にinterface hepatitis を呈し特発性移植後肝炎と診断した1例
栄 由香里諸冨 嘉樹久保 正二竹村 茂一里見 美和
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2016 年 52 巻 2 号 p. 264-269

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抄録
移植肝グラフトに自己免疫性肝炎類似の障害が生じることが知られており,de novo 自己免疫性肝炎(de novo autoimmune hepatitis, de novo AIH),あるいは特発性移植後肝炎と称される.今回,生体肝移植7 年後に特発性移植後肝炎を発症し,ステロイド療法を行った症例を経験した.症例は葛西手術後の10 歳男児で,2 歳時に父親をドナーとして血液型不適合生体肝移植が行われた.タクロリムス内服で良好に経過していたが,10 歳時に肝酵素値が漸増した.IgG は高値で,自己抗体は陰性であった.肝組織像でinterface hepatitis を呈し,特発性移植後肝炎と診断した.ステロイドパルス療法で肝機能異常値は改善したが,治療6 か月後の肝生検で治療抵抗性の可能性が示唆され,再度ステロイドパルス療法を行った.現在タクロリムス,ミコフェノール酸モフェチル,プレドニゾロン内服中であり,今後も早期発見早期治療のためにプロトコール肝生検を予定している.
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