日本小児外科学会雑誌
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症例報告
術中膵管損傷を来した巨大総胆管囊胞を伴う小児先天性胆道拡張症の1例
森 大樹石橋 広樹矢田 圭吾島田 光生
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2016 年 52 巻 6 号 p. 1230-1235

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抄録

今回,我々は著明な肝外胆管拡張を伴った小児先天性胆道拡張症の分流手術時に膵管損傷を来した症例を経験したので,その対策も含めて報告する.症例は生後6 か月の女児.生後5 か月時に12 cm 大の総胆管囊胞増大および閉塞性黄疸を認めたため胆囊瘻を造設し,生後6 か月時に分流手術を施行した.術中所見では5 cm 大の肝外胆管拡張を認め,術中胆道造影では胆管合流型の膵・胆管合流異常(新古味分類Ia 型)を認めた.総胆管囊胞下端は膵実質に埋没し合流部より尾側の膵管と接し,癒着していたため膵内胆管剝離の際に一部膵管損傷を認めた.3Fr. アトム栄養カテーテルT(アトムメディカル®)を用いて経皮・胃十二指腸膵管ステントを留置後,縫合修復した膵管損傷部位に大網充填し,膵被膜縫合し,肝管空腸吻合を行い,分流手術を完了した.術後経過は良好で膵液瘻はなく,術後膵管造影でも狭窄なく術後20 日目に退院した.

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