日本小児外科学会雑誌
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症例報告
茎捻転を来した肺葉外肺分画症の1例
―至適手術時期についての検討―
仲谷 健吾飯沼 泰史平山 裕倉八 朋宏
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2016 年 52 巻 7 号 p. 1327-1332

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抄録

症例は8 歳女児.原因不明の発熱,右腹部痛,左肩・胸部・腰背部痛で当科に紹介された.来院時,左腰背部の叩打痛と,反跳痛や筋性防御を伴わない右腹部圧痛を認めた.CT では左胸腔内に造影効果を伴わない36×35×20 mm 大の腫瘤性病変が確認された.臨床経過と画像所見から肺葉外肺分画症の茎捻転を疑ったが,翌日のダイナミックCT でも栄養血管は描出されず,左胸水の出現を認めた.入院4 日目に施行した開胸手術では,分画肺の茎捻転所見が確認され,分画肺を切除した.病理所見も併せて肺葉外肺分画症の茎捻転と診断した.術後経過は良好で,術後4 日目に退院した.肺葉外肺分画症の多くは無症状で偶然発見されるが,稀に栄養血管の茎捻転による腹痛や胸痛を呈することがある.術前診断は通常困難だが,時間経過と共に癒着が進行するため,茎捻転を疑った際には発症から7 日以内の手術が望ましいと考えられた.

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