2017 年 53 巻 2 号 p. 282-288
小児の非ナッツ類の気道異物の5 症例の治療経験を通して,種々の異物に対する気管支鏡・鉗子の選択法について検討した.症例1:1 歳11 か月女児のエビ誤嚥.症例2:10 か月男児のコイル型バネ誤嚥.症例3:5 歳8 か月男児のビーズ誤嚥.症例4:9 歳女児の歯牙誤嚥.症例5:7 歳男児の歯牙誤嚥の5 症例.症例1,2,3 は軟性気管支鏡で,症例4 は硬性気管支鏡を,症例5 は硬性鏡と軟性鏡を併用し,フォガティーカテーテルも用いて摘出を行った.異物の大きさ・形・硬さ・位置の把握と気管支鏡の特徴を生かし,気管支鏡や気管支鏡以外の器具を選択使用することで様々な気道異物に対応することができる.