日本小児外科学会雑誌
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症例報告
左後腹膜で急速に増大した囊胞状リンパ管腫の8歳男児例
道傳 研太崎村 祐介古谷 裕一郎廣谷 太一下竹 孝志
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2018 年 54 巻 1 号 p. 54-58

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抄録

症例は8歳の男児.左腹部痛と腹部膨満を訴えて小児救急外来を受診した.臍左側に超手掌大の巨大腫瘤を触知し,激しい圧痛を認めた.腹部超音波検査,CT,MRIにて下腸間膜動静脈が内部を貫通する多囊胞性腫瘤が描出された.抗菌薬と越婢加朮湯を用いた保存的加療にて腹痛と発熱は消失し,腫瘤の縮小を認めた.入院後25日目に左後腹膜腔を占拠する腫瘍の摘除術を施行し,切除標本から病理学的にリンパ管腫と診断された.本例はリンパ管腫の感染をきたし有痛性の増大をきたしたが,炎症の消退を図ることで腫瘤の縮小が得られ,腹腔鏡下の観察も併用することで小開腹による腫瘤の摘出が可能であった.

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