2018 年 54 巻 1 号 p. 90-95
本邦では小児の重複腎盂尿管に伴う膀胱尿管逆流(VUR)に対する膀胱外再建術のまとまった報告はない.今回我々の施設の術式や治療成績について報告する.2010年11月から2014年11月までに重複腎盂尿管に合併したVURに対して膀胱外再建術を施行した症例を後方視的に検討した.対象は3症例(右側2例,左側1例)で,完全型2例,膀胱内粘膜下にて上下半腎尿管が癒合した不完全型1例であった.VURは,完全型2例では下半腎尿管にのみ認め,グレードは国際分類IV度とV度であった.一方不完全型では上下半腎尿管に国際分類III度を認めた.手術は恥骨上1横指に3.5 cmから4 cmの皮膚切開をおき,完全膀胱外にて膀胱尿管新吻合を施行した.周術期合併症は認めず,術後第2日に退院可能であった.観察期間中に発熱性尿路感染症は認めず,腎臓超音波検査では術後3か月以降に水腎症を認めた症例はなかった.