日本小児外科学会雑誌
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症例報告
左上葉多発囊胞および左下葉無気肺に対して肺切除を施行した両側Swyer-James症候群の1男児例
山田 耕治渋井 勇一渡部 祐司
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2018 年 54 巻 4 号 p. 927-934

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抄録

Swyer-James症候群(SJS)は胸部単純X線上一側肺または肺葉の透過性亢進と肺血管影減少を特徴とする稀な症候群であるが,CTの発達により両側肺やまだら状病変の報告も増加している.今回胸腔鏡補助下左肺切除術を施行した両側SJSの男児例を経験した.症例は7歳男児.幼児期から肺炎・気管支炎反復,喘息,左肺尖部囊胞感染の既往あり,当科を紹介受診.CTで左肺上葉全体の気腫と多発囊胞,左肺下葉の完全無気肺,右肺全体の膨張とまだら状気腫,左肺上葉末梢気管支途絶と左肺動静脈の狭細化を認め,SJSと診断.囊胞再感染や無気肺内シャント血流による換気障害を考慮し,胸腔鏡補助下で左肺上葉部分切除および下葉切除術を施行,術後15日目に退院し,10か月後まで気道感染での再入院はない.幼少期から気道感染を繰り返す症例ではSJSの発症を念頭に置く必要があり,囊胞形成に伴う感染や呼吸機能障害を来した場合は,小児でも肺切除を考慮すべきである.

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