7歳男児.前日からの激しい腹痛で受診した.CTで骨盤内に造影効果の乏しい囊腫様病変とwhirl signを認めたが,病変部より口側の腸管拡張や腹部膨満,胆汁性嘔吐といった腸閉塞所見は認めなかった.Meckel憩室茎捻転と診断し単孔式腹腔鏡補助下捻転解除・回腸楔状切除を施行した.Meckel憩室茎捻転の術前診断は困難とされているが,本症例では腸間膜対側病変であるMeckel憩室は腸管を巻き込まず捻転し得ることに着目することで術前診断が可能となった.腸閉塞所見を認めない腸管捻転はMeckel憩室茎捻転の可能性を念頭において手術術式を選択すべきであり,単孔式腹腔鏡補助下手術は有用であった.