日本小児外科学会雑誌
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症例報告
Ewing肉腫治療後6年で発症した小児膀胱癌の1例
吉村 翔平右田 美里迫田 晃子黒崎 剛史松藤 凡
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2019 年 55 巻 1 号 p. 125-128

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抄録

症例は9歳男児.肉眼的血尿の精査で膀胱内に乳頭状の腫瘍を認め,ホルミウムヤグレーザーを用いた経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)で完全切除した.手術標本から非浸潤性膀胱癌の確定診断に至った.術後1年6か月では再発なく経過している.小児期に発症した膀胱癌は非常に稀であり,本症例は本邦で26例目の症例報告となる.小児膀胱癌の約90%で血尿を契機に診断され,悪性度が低い傾向にあるため多くの場合で成人と同様にTUR-BTの治療が行われる.本症例では,3歳時にEwing肉腫に対して化学療法(VDC-IE療法)が行われており,化学療法の晩期合併症の可能性は否定できない.小児癌長期生存例の増加に伴い,今後同様の症例が増えてくる可能性がある.

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