日本小児外科学会雑誌
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症例報告
術中胆道造影で診断しえた副肝管の損傷に対して肝門部空腸吻合によるサルベージ手術を施行した肝芽腫の1例
井岡 笑子文野 誠久古川 泰三三村 和哉坂井 宏平東 真弓青井 重善小関 道夫田尻 達郎
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2019 年 55 巻 1 号 p. 99-103

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抄録

小児肝胆道手術において,副肝管の存在は術前診断が困難であり,術中損傷による術後胆汁漏や胆管炎により,病悩期間を長期化させ,患者のQOLを著しく低下させる可能性がある.さらに小児では胆管が細径であることが多く,壁の脆弱性もあり,胆管空腸吻合での再建が困難であることが少なくない.今回われわれは,術中の副肝管損傷に対して肝門部空腸吻合で再建した1例を経験した.症例は6歳,男児.肝芽腫,PRETEXTIIに対して肝左葉切除術を施行中に胆囊管から分岐する副肝管(B5分枝)を損傷した.胆管が細く脆弱で,胆管空腸吻合が困難であったため,ステントレスの右肝門部空腸吻合で再建した.術後胆汁流出は良好であり,肝内胆管拡張などは認めていない.小児肝切除における術中胆管損傷に対して本例のように胆管が細く脆弱である場合や,一穴化不能な複数の胆管がある場合,肝門部空腸吻合は有用なサルベージ再建法であると考えられた.

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