日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
症例報告
チロシンキナーゼ阻害薬抵抗性の胃GISTを伴う不完全型Carney’s triadの1例
鮫島 由友福澤 宏明河原 仁守梶原 啓資磯野 香織村上 紫津森田 圭一中尾 真横井 暁子前田 貢作
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 55 巻 1 号 p. 104-109

詳細
抄録

胃GIST,肺軟骨腫,副腎外神経節腫の3病変を伴う稀な疾患をCarney’s triadと呼び,若年女性に多いことが知られている.通常のGIST発生機序と異なり,コハク酸脱水素酵素(SDH)機能異常が原因となる.今回,胃と肺の2病変を伴う不完全型Carney’s triadを経験したので報告する.症例は19歳女性.10歳時に胃前庭部の粘膜下腫瘍と多発肺腫瘤を認め,胃部分切除術を施行,病理検査でwild type GISTと診断された.術後イマチニブを使用したが肺腫瘤は緩徐に増大した.薬剤を変更するも効果なく,胃切除標本を再検したところSDH欠失型のGISTと判明した.右肺上葉の腫瘤は徐々に増大し,19歳時に右上葉切除を施行,病理検査で軟骨腫と診断された.若年者の胃GISTで肺病変を伴う場合,Carney’s triadを考慮して精査加療を行う必要がある.

著者関連情報
© 2019 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top