日本小児外科学会雑誌
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症例報告
分類不能な形態を呈した卵黄囊管遺残の1症例
倉八 朋宏浅桐 公男田中 宏明吉田 索朝川 貴博
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2019 年 55 巻 4 号 p. 860-863

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抄録

症例は,在胎42週2日に3,740 gで出生した男児.出生時より臍帯内に異常構造物を認め,当院へ搬送となった.構造物は2 cm大の暗赤色を呈し,臍帯と強固に癒着し腹腔内への還納は困難であり,エコーやMRI検査でも腹腔内との交通を確認できなかった.4生日にベットサイドで臍帯部の羊膜を切開し構造物の確認したところ,内腔より胎便の排泄を認めたが,スリットがあるのみで腹腔内との連続性は確認できず,6生日に臍帯内の卵黄囊管遺残と判断し手術を施行した.上腹部を横切開すると臍帯内の構造物はメッケル憩室の盲端であり,臍輪がほぼ閉鎖していたため体表の腸管は孤立している状態であった.臍輪を開放し腸管をくり抜いた上,メッケル憩室楔状切除と臍形成術を施行した.本症は卵黄囊管遺残の代表的な分類にない稀な形態であったため,類似症例と合わせて報告する.

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© 2019 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
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