日本小児外科学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡手術中に多発狭窄と診断し得た先天性十二指腸狭窄症の1例
白石 斗士雄山根 裕介篠原 彰太吉田 拓哉田浦 康明小坂 太一郎高槻 光寿江口 晋永安 武
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2019 年 55 巻 6 号 p. 1118-1122

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抄録

症例は日齢11の女児.胎児超音波検査で羊水過多の指摘なく,在胎39週1日,2,918 gで出生.哺乳および体重増加が不良で,日齢10に胆汁性嘔吐を認めたため日齢11に当科紹介となった.胸腹部単純X線検査や上部消化管造影で先天性十二指腸狭窄症(本症)と診断し,腹腔鏡手術を施行した.十二指腸下行脚に腸管の口径差があり同部口側を横切開したが,その口側肛門側ともネラトンカテーテル(NC)を挿入できず,胃管からの送気でも切開部にエア流出がなかった.さらに口側で横切開を追加し,その口側の開存を確認した.肛門側は膵頭部に接している部より肛門側を2 cm縦切開し,同部にNCを挿入,送気で肛門側の開存を確認した.以上より2か所の狭窄と判断した.2か所の横切開をつなげて四辺形状に腸管壁を切除し,ダイアモンド吻合様に吻合して再建した.本症において,開腹手術と同様に腹腔鏡手術でも多発狭窄の有無の検索は必要であり,自験例のようなNCで送気する手技は有用であると考えられた.

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