日本小児外科学会雑誌
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症例報告
長時間のダブルバルーン小腸内視鏡により重症膵炎を発症した先天性胆道拡張症術後肝内結石症の1例
井口 雅史文野 誠久坂井 宏平東 真弓青井 重善古川 泰三田尻 達郎
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2019 年 55 巻 7 号 p. 1182-1186

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抄録

症例は18歳,女性.2歳時に先天性胆道拡張症に対して肝外胆管切除,肝管空腸吻合術を当院で施行され,経過良好であった.今回,上腹部痛,嘔気にて近医を受診し,画像検査で肝内胆管結石を指摘され,精査加療目的に当院へ転院となった.左右肝管の拡張と数個の結石を認め,これに対してダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)による採石術を施行した.処置中より腹痛が出現し,翌日に血清アミラーゼの上昇を認め,造影CTにて重症急性膵炎と診断された.保存的加療にて膵炎は軽快し,DBE後57日で退院となった.DBE後急性膵炎の発症機転として,Vater乳頭への刺激やスコープによる膵への機械的外力などが示唆されている.また,検査時間とスコープ深度が関係するとの報告もある.DBEは本来,低侵襲であるが,本例のように重篤な膵炎を起こすことがあり,十分な準備と説明を行った上で施行するべきである.また,長時間におよぶ場合は計画的に数回に分けて行うなどの対応が必要である.

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