日本小児外科学会雑誌
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原著
後天性結腸狭窄症・閉鎖症の臨床的検討
安部 孝俊牧野 克俊金 聖和山道 拓田山 愛正畠 和典曹 英樹臼井 規朗
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2020 年 56 巻 3 号 p. 273-278

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抄録

【目的】当科で後天性結腸狭窄症・閉鎖症と診断・治療された症例を集積し,その臨床像および治療法を明らかにした.

【方法】2009年7月~2019年6月までの10年間で,当科にて後天性結腸狭窄症・閉鎖症と診断して治療した症例を検討の対象とした.発症の原因疾患,発症時期,病変の局在部位と局在数,治療方法を診療録から後方視的に検討した.

【結果】10年間で経験した症例数は6例で,性別は男児3例,女児3例であった.発症の原因疾患は3例が先天性心疾患に伴う虚血性腸炎,2例が小腸穿孔後の敗血症性ショック,1例が両側総腸骨動脈閉塞であった.診断時日齢は中央値82(31~133)日で,原因疾患の発症から本症の診断までの期間は中央値77(30~101)日であった.病変の局在数は4例が単発で,術後敗血症を原因疾患とした2例が多発であった.5例に外科的治療を,1例に保存的治療を行った.外科的治療を行った症例のうち3例は開腹手術を,2例は単孔式腹腔鏡下手術を行った.

【結論】後天性結腸狭窄症・閉鎖症の臨床像と治療法を検討した.腸管虚血後に発症する本症は,3か月間程度狭窄が進行することや,病変が多発する可能性があることを念頭に置いて注意深く治療を行う必要がある.

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