2020 年 56 巻 4 号 p. 365-369
【目的】極・超低出生体重児の小腸ストーマ閉鎖術(以下:閉鎖術)の至適時期に関する検討は少なく,指標も明確ではない.当科での症例をもとに閉鎖術の至適時期についての検討を行った.
【方法】2004年1月1日から2018年12月31日までに当院で小腸ストーマ造設術を行った壊死性腸炎,限局性腸管穿孔,胎便関連性腸閉塞の患者のなかで極・超低出生体重児である30例のうち,閉鎖術が行われた19例(63.3%)を解析し,閉鎖術時の体重が1,500 g以上のA群11例と1,500 g未満のB群8例に分けて2群間での比較を行った.
【結果】A群は閉鎖術時の体重は2,100 g(1,610~3,640 g)で,B群では1,339 g(890~1,460 g)であった.A群では閉鎖術後ミルク開始日は4(3~23)日で,B群は6(3~19)日で有意差はなく,ミルクが100 ml/kg/dayになったのはA群は閉鎖術後10(6~31)日で,B群は閉鎖術後17.5(5~46)日で両群間に有意差はなかった.体重増加は,小腸ストーマ造設術から閉鎖術までの平均値はA群で11.8 g/day,B群で6.4 g/dayと有意差を認めたが,閉鎖術後から退院までの平均値ではA群は17.3 g/day,B群では17.1 g/dayと有意差はなかった.A群に再手術となった例を2例(18.2%),B群に再手術を1例(12.5%)認め,再手術率にも有意差はなかった.19例は全例生存し,術中合併症は認めなかった.
【結論】極・超低出生体重児の小腸ストーマ閉鎖術は体重が1,500 g未満でも安全に施行できると考えられた.