2020 年 56 巻 6 号 p. 939-943
症例はSotos症候群の3歳女児.不明熱の精査の際に肝逸脱酵素の上昇を指摘され,当科へ紹介となった.造影CTにて肝臓のS8の横隔膜と接する領域に腫瘤を認めた.腫瘍生検を施行したところ,病理診断で肝芽腫(胎児型)と診断された.画像検査で他臓器転移やリンパ節転移は指摘されず,肝芽腫の術前病期分類のPRETEXT Iと診断した.肝芽腫の標準リスク群プロトコールに沿って,術前化学療法としてCDDP単独療法(80 mg/m2)を4コース行い,腫瘍の縮小を確認した後に肝右葉切除術を施行した.術後CDDP単独療法を2コース追加して治療を終了した.その後は良好な経過を辿り,現在も再発なく過ごしている.