日本小児外科学会雑誌
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症例報告
横行結腸間膜に連続する癒着から診断に難渋した左傍十二指腸ヘルニアの1例
愛甲 崇人橋詰 直樹深堀 優石井 信二七種 伸行升井 大介東舘 成希坂本 早季田中 芳明八木 実
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2020 年 56 巻 6 号 p. 944-948

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抄録

11歳女児.腹痛,嘔吐を主訴に近医受診した.造影CT検査で絞扼性イレウスと診断され当科搬送となった.腹腔鏡下に緊急手術を行い,絞扼を解除した.術直後は良好に経過していたが,術後5日目に再度腹痛が出現した.造影CT検査で再び絞扼性イレウスの所見を認め,緊急で開腹手術を行った.腹腔内を検索し,左傍十二指腸裂孔ヘルニアを認め,絞扼を解除し裂孔部を修復した.術後腸管浮腫による通過障害を認めたものの,術後37日目に退院した.本症例で傍十二指腸裂孔に腸管が出入りすることが原因と思われる小腸間膜と横行結腸間膜の癒着が生じていた.初回手術では,その癒着が絞扼性イレウスの原因と考え癒着剥離術を施行した.再手術の際に,左傍十二指腸ヘルニアと判明し陥入腸管の解除後,ヘルニア囊を閉鎖する修復術をした.今回,初回診断に難渋した左傍十二指腸ヘルニアを経験したので報告する.

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