日本小児外科学会雑誌
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症例報告
偶発的に発見されたmesodiverticular bandの1例
辻 恵未服部 健吾岩渕 瀬怜奈久松 千恵子西島 栄治
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2021 年 57 巻 5 号 p. 860-865

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抄録

症例は2歳,女児.右外鼠径ヘルニアに対して単孔式で腹腔鏡下経皮的腹膜外ヘルニア閉鎖術(LPEC)を企図した.腹腔鏡下に観察すると,腹壁臍部から腹腔内右下方へ伸びる索状物を認めた.左側腹部にポートを追加し鉗子にて検索すると,索状物は回腸腸間膜に付着していた.索状物はmesodiverticular bandであると考え,腸閉塞予防目的に切除する方針とした.索状物を腸間膜付着部と腹壁付着部でそれぞれ凝固切離し,切除した.索状物付着部近傍の回腸の検索ではMeckel憩室は同定されなかった.続いてLPECを行い手術を終えた.病理組織学的には索状物内に動静脈を認め,走行と合わせてmesodiverticular bandと診断した.mesodiverticular bandは多くがMeckel憩室に繋がるが,本症例のように臍部から小腸間膜に繋がる走行もあり,その場合はMeckel憩室を伴わないこともある.

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