日本小児外科学会雑誌
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症例報告
固有筋層の欠損を伴った超低出生体重児の限局性小腸穿孔の1例
鳥飼 源史高橋 大二郎藤江 由夏後藤 仰子蓮田 慶太郎家入 里志
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2021 年 57 巻 7 号 p. 1094-1098

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抄録

症例は在胎26週3日,胎児心拍モニター異常と骨盤位のため緊急帝王切開にて出生した男児.出生体重860 g,Apgarスコア5/9,新生児呼吸窮迫症候群の診断にて人工呼吸管理が行われた.4生日に腹部膨満と腹壁の青色調変化が出現し,単純X線にて腹腔内遊離ガス像を認め,消化管穿孔の診断にて緊急開腹手術を実施.回腸末端から約10 cm口側の回腸に穿孔を認め,限局性小腸穿孔(focal intestinal perforation: FIP)と診断された.穿孔部肛門側には腸管壁が菲薄化して膨隆した部分を認め,同領域を含めた小腸部分切除と人工肛門造設術を実施.病理所見では固有筋層の途絶消失と粘膜層の迷入を認めた.腸管壁の筋層欠損を認めるFIP症例の報告は以前からあり,穿孔を来す原因の一つとして考えられている.今回の症例では,胎児期の腸管血流異常による筋層欠損が穿孔の原因と考えられた.

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