日本小児外科学会雑誌
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症例報告
消化管穿通部が自然閉鎖し腸管外に異物が残存した複数磁石誤飲の1例
宮嵜 航 近藤 剛竹本 隼吉田 安友子野口 伸一
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2024 年 60 巻 1 号 p. 57-61

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抄録

症例は3歳男児.磁気ネックレスのシリコンループを噛み切っており,その後嘔吐したため同日前医を受診した.腹部単純撮影で上腹部に長径6 mmの2個の接着した異物を認めた.来院時は全身状態良好であり経過観察となったが,異物が胃内から排泄されないため,内視鏡による摘出目的に,誤飲後15日目に当院紹介となった.前医画像所見より2個の磁石による消化管穿通と判断し,上部消化管内視鏡による評価後に,腹腔鏡下異物摘出を行う方針で入院となった.内視鏡では,胃内に異物は認めず,胃前庭部後壁に潰瘍瘢痕を認めるのみであった.腹腔鏡下に観察すると胃後壁と十二指腸上行部が癒着していた.剥離すると被包された2個の接着した磁石を認め摘出した.内視鏡により瘻孔形成がないことを確認していたため,腸管の剥離を最小限に留め,大網を充填するのみで手術を終えた.内視鏡を併用することで,手術侵襲の低減が期待できる.

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