症例:10歳女児.10歳時に痛みを伴わない右鼠径部膨隆が出現し,右鼠径ヘルニアと診断され,右LPEC手術が施行された.術後早期より右鼠径部に術後疼痛が認められた.保存的加療で改善なく痛みは持続し,術後5か月時,体育の欠席など影響が大きくなったため,術後疼痛に対し再手術を施行した.再手術は腹腔鏡で行い,初回手術時の縫合糸を除去し,再開通したヘルニア門は円靭帯や神経を巻き込まないように腹膜の縫合閉鎖を行った.再手術後,すぐに疼痛は消失し,1年経過後,ヘルニア再発,疼痛再燃は認めず良好に経過している.術後疼痛の原因の断定は困難であるが,神経障害によるものと推測した.文献検索では過去3例の報告を認めるのみであり,本症例を含め文献的考察を加え報告する.