2024 年 60 巻 5 号 p. 776-782
ロボット支援下腹腔鏡手術は,本邦では成人泌尿器科領域において急速に普及し,特に前立腺癌(全摘除術)や腎癌(部分切除術)に対してはほぼ標準的手術となった.手術用ロボットda Vinci surgical system®は,術者が操作レバーを操り遠隔操作で手術するが,術者は遠近感を有した3次元画像でかつ約10倍の拡大視野であり,鉗子先端部は70度の可動性を有する関節機能および高い自由度を有しており,さらにモーションスケールという機能により直観的かつ繊細な手術操作を行うことが可能になる.小児泌尿器科疾患,特に尿路再建術は,手術用ロボットの特性を大いに生かすことが可能で,特に腎盂形成術では,世界的に幼児においても有用性が確認されつつあるといえる.今後小児泌尿器科疾患全般において同術式の確立が十分期待され,また一般成人外科領域においても普及しつつあることから小児外科領域全般での導入も大きく期待される.