症例は手術既往のない8か月の男児.第1病日に頻回の嘔吐で休日診療所を受診し,第2病日に症状増悪して当院小児科を受診した.急性胃腸炎の診断で入院加療となったが,第3病日に胆汁性嘔吐を認め,精査・加療目的に当科紹介となった.腹部造影CT検査で,腹水増加を伴う腸閉塞を認め,同日に試験開腹術を施行した.Treitz靭帯より100 cm肛門側の小腸に閉塞機転を認めた.同部位に消化管異物を認め,小切開を加えて異物を摘出した.さらに検索すると,Treitz靭帯より10 cm肛門側にも異物を認め,同様に摘出して手術を終了した.経過良好で術後8日目に退院となった.摘出した異物は,解析により高吸水性樹脂製品(以下,本異物)と判明した.本邦では認めなかったが,海外では複数個の本異物を誤飲した報告もあり,中には残存異物によって再手術を要した報告も認めた.本異物の誤飲による腸閉塞の特性を理解し,初回手術で完全に異物を除去することが重要であると考えられた.